大津絵

大津絵は、江戸時代初期に仏画として描かれるようになり、やがて世俗画へと転じました。
東海道、逢坂の関の西側に位置する近江国追分が発祥の地です。
名もなき画工が描きはじめたものであり、教訓的、風刺的な画題も多く、東海道を旅する人々に土産物または護符として知られていました。
護符としては画題によって様々あり、「藤娘」が良縁、「鬼の寒念仏」は子供の夜泣き、「雷公」は雷除けなどです。
元々多くの画題を持っており、幕末には最盛期を迎えましたが、後に簡略化されて少なくなり「鬼の寒念仏」や「藤娘」、「雷公」等現在では百種類ほどと言われています。
江戸時代のキリシタン弾圧について弾圧に際して「自分は仏教徒である」というための隠れ蓑的役割を果たしたともいわれています。


おおらかで大衆的、素朴な画風が人気で、日本美術といえば歌麿や春信、北斎といった浮世絵のような繊細で緻密なものを思われるかもしれませんが、まったく逆の画風といえるでしょう。

元々、一般庶民向けの大津絵は多く出回っていました。
しかし、明治時代に入ってから、鉄道の発達により東海道が衰退したことや近代における日本文化の低評価が影響して、
江戸時代の物が破棄されたり描き手が減少したりする等受難の時期が続きました。
そのため、元々安価な物だった大津絵も現在では価格が高くなり、骨董品買い取りでもよく登場するものになりました。
特に江戸時代初期のものはそう多く出回っているわけではないので、骨董品買い取りでも比較的高値が付きます。

自宅にあるものが大津絵のようだけど、よくわからない。いつのものかわからない、
という場合でも、そのままにせず一度査定してもらいましょう。
買取してもらうかどうかに問わずです。そうすることでそのもの自体の価値や評価を知ることができます。
また、査定の結果をみることで、骨董品を見る目というのも養われていくでしょう。